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「こると新聞」 2024年3月号

みなさまこんにちは。「こると新聞」編集長のだいすけです。

今月のちょっといい話
力を抜いて生きる

膝を痛めて4カ月。
痛なったりよくなったり。
そんか日々を繰り返している私が入居者仲間から勧められた「整体」に出会った。
定期的に施術の先生が部屋に出張してくれるよ、と言うのでお願いしてみたのだ。

当日は、自分の部屋にヨガマットを敷いて待機。
すぐに膝の痛みを治してくれるのだろうと思ったら、そうはいかなかった。
彼いわく「まず、身体をやわらかくしましょう」さらに「あなたは、常に身体にサイドブレーキをかけている状況ですよ」と。
そのサイドブレーキを外す練習をすれば痛みくなる。
本当は、もう痛くないのに自分で痛くしていると言われた。

その練習としてやったことが、「息を吸って、ため息をつくときのように、ふーっと息を吐く」ということ。
ため息はつき慣れている。
言われた通り、息を吸っては深いため息を繰返した。
すると関節の力が抜けて、どんどん曲がっていく。
「さっきは、ここまでしか曲がらなかったのに、ほら、こんなに曲がる。その調子いいですねえ」褒められるたびに緊張が消えていく。
気持ちがいいなとうつぶせで施術を受けていて、別のことを考えた。
とたん、先生が言った。「手に力が入ったよ」なんと物を考えたりすると、たちまち身体に力が入る。
それが私だったんだ、と初めて知ってしまった。

さらに驚いたことに、力を抜いて立つように言われ、不意に横から押されたが、倒れない。
体幹が支えてくれるのだ。
ところが、両手をぐっと握って立っているとちょっと押されただけですぐによろけてしまう。
そして、最後にやっと膝の問題になった。
膝裏に小さな塊があり、押すと痛い。
先生がそっと触って「これをとかしますね」と言ったら、本当に塊がすっと消えた。
で、「はい整いました」だって。
この「力を抜いて生きる練習」を続けるのが私の課題らしい。

久保田恵(産経新聞より)

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